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理子ちゃんの母の東日本大震災体験記

東日本大震災の体験

職場で地震にあった。揺れながら、これが宮城県沖地震だといいのに…と考えていた。およそ30年周期で起きると言われていたので、覚悟はしていた。2日前にも震度5の地震があった。でもそれとは違かった。いつ来るかわからない宮城県沖地震が、早く終わってしまえばいいと日頃から思っていたから。

でも、何か違う。揺れが長く、停電した。信号も停電し、車同士がぶつかった。

近くの製紙工場や会社の方々は避難し始めたが、急ぐわけでもなく、みな話をしながらゆっくり坂道を登って行った。その時、父が娘を学校へ迎えに行くと言って車で出て行った。防災無線が女川で6mの津波と伝える。

私は避難する人たちとすれ違いながら、走って実家へ向かった。祖父母は玄関先で倒れた鉢植えを片付けていた。逃げるように促すが、ニコニコ笑ってチリ地震でもこの辺まで津波は来なかったから大丈夫と言う。それでも私は二人の手を引いて来たところに、父と娘が学校から帰って来た。父は弟が帰って来たら一緒に逃げるからと言ったので、車に皆を乗せて、途中で母を乗せ、山の上にある息子が待つ幼稚園へ向かった。息子は泣きながら走って抱きついてきた。車に乗ってどこに行こうかと思っていたところに、坂道を走って向かってくるおじさんが「津波だぞー」と叫んで来た。海側を見ると、水しぶきなのか建物の破片なのか、さっきから降り出した雪なのかモクモクと煙のようなものが立ち込めていた。車をより高い所へと思い走らせた。

度々起こる強い余震に子どもたちが怖がらないように明るくふるまって、車内で夜を過ごした。父と弟と合流。真夜中、山のふもとにある小学校が火災で山の住宅地に延焼する恐れがあると避難指示。また車を移動させた。

朝方、ようやく夫と携帯電話がつながる。地震から4日目、やっと家族が揃った。

山の上にある高校の武道館も避難所になり、そこで数日過ごす。食物アレルギーがある娘と息子は、その数日間に支給されたバナナや菓子パンは食べられないので、私が普段から持ち歩いているせんべいと、多分、お豆腐屋さんが配達できなかった分を避難所へと持ってきてくれた豆腐をいただいた。これはありがたかった。

トイレの水は、大人が学校のプールからバケツで運んだ。

4月になって、瓦礫をかきわけ実家へ行ってみた。祖父母が片付けていた玄関先は2m近くの所に津波の跡があった。仕事場も実家への道も、娘の小学校も津波の浸水区域。あと少し避難が遅れていたら…と考える時がある。

ゴールデンウィークにたくさんのボランティアの方々が日本中から来て泥かきや瓦礫の処理をしてくれた。見ず知らずの私たちのために、臭くて汚くて暑い中、黙々と作業をしてくれた。

防波堤の役割をする道路を作ることになった。その高盛土道路が実家や我が家にもかかりそうだ。3年経った現在でも、まだ今後の見通しが立っておらず、この先の生活に不安が残る。

いつでも津波から逃げられるように、車の中には水や少しの食料、防寒着などを積んでいる。また、どこにいても避難経路を考える癖がついた。普段でも車が渋滞していると不安になる。知らない土地に行くと、こどもたちは「ここは津波来る?」と聞くようになった。留守番などさせられない。同級生のほとんどは、市内外の仮設住宅から親の送迎や通学バスで通っているので、放課後はなかなか友だちと遊べない。

当たり前じゃないことを、被災地の子どもたちは当たり前の事として受け入れてしまってきているような気がする。
被災地と呼ばれなくなる日が一日でも早く来るよう、私たち大人は子どもたちを守り、少しでも安心できる環境を作ってあげたい。

2014年6月 宮城県石巻市
酒井理子の母
東日本大震災復興事業寄付
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JUGEMテーマ:関東・東北大地震〜被災者に応援メッセージを送ろう〜


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