東北スイスプロジェクト・Facebook 東北スイスプロジェクト・Twitter 東北スイスプロジェクト・YouTube 東北スイスプロジェクト・LINE

2014年12月ウインターキャンプに参加する仙台市在住の羽音ちゃんの東日本大震災体験記

「東北の子どもたちをスイスのキャンプへ!」プロジェクト2014年12月ウインターキャンプに参加する仙台市在住の羽音ちゃんの東日本大震災体験記
 
東日本大震災の体験

 
あの日は、まんてんの星空でした。たくさんの星がキラキラ輝いていて私は何回も空を見上げました。

2011年3月11日、ようち園の年中だった私は、ようち園から帰ってきてお母さんとこたつに入ってクッキーのデコレーションをしていました。いろんな色のラムネやチョコレートをクッキーにのせていたら、お母さんのけいたい電話からとても大きな音が鳴りました。

「パァーッ! パァーッ! パァーッ!」

お母さんがけいたい電話を見て、「え、地しん?!」と言った数秒後に家が大きくゆれました。

「お母さん!地しん!!」

私はさけんで、すぐにダイニングテーブルの下にかくれました。お母さんはテレビをおさえました。キッチンがどうなっているのか気になって横を見ると、食器が外に飛び出てコーンフレークが床に滝のように落ちました。お母さんがやっとのことで同じテーブルの下にかくれて、私をだっこするようにして二人でテーブルの足をつかんだけれど、家は強く強くずっとゆれていまし
た。食器がわれる音、窓がわれそうな音、本が落ちた音、たくさんの大きな音がしてこわくて耳をふさいだことをおぼえています。

少し地しんが弱くなったのでげんかんから外に出ようとドアを開けると、またとても大きなゆれが来て、私とお母さんは立っていられなくなって二人でしゃがみました。こわくてふるえて「おねがい、もうやめて!」と目をぎゅっとつぶりました。このままどうなるのかわけがわからなくてただお母さんにつかまっていたら、やっとおさまりました。とてもとても長い時間でした。
とにかく外に出ようと、近くの公園に行くとたくさんの人がひなんしていてそれを見て少しホッとしました。

せっかく安心したのに急に雪が降ってきました。お母さんは家にもどって私にスキーウェアを持ってきてくれて、すぐに着るように言いましたが、そのお母さんの指から血がたくさん出ていておどろきました。後で聞いたら床に落ちてわれたお皿をよけようとしたら切ってしまったそうです。とてもいたそうで悲しくなりました。

夕方お父さんが会社から歩いて帰ってきて、夜は車でねることにしました。車の中で横になって窓から空を見たら星が落ちてくるみたいにキラキラかがやいてふしぎな気持ちになりました。この時急に、海の近くに一人で住んでいるおばあちゃんが心ぱいになりました。

おばあちゃんのおうちは七ヶ浜町という小さな町で海へは自転車で10分かからずに行けます。夏になると泳ぎに行ったり、春や秋は貝がらを拾いにおさんぽに行ったりしていました。あの海がつなみになって町に流れてきたとお母さんとお父さんがしんけんに話をしていて、おばあちゃんがつなみにのまれてしまったのか、一人でにげられたのか、まだ私は小さかったけれどおばあちゃんに何かがあったんだと気づいて、おばあちゃんの顔を思い出しながらねました。

次の日お母さんの弟、さとしおじさんがうちにひなんしてきました。お父さん、お母さん、さとしおじさんが相談して、すぐにおばあちゃんを探しに行くことにしました。あのしずかな海がつなみになって町にきたなんて、その時は信じられなかったし、今でもなんだか信じられません。自分の家からおばあちゃんの家までどんなけしきだったか目をつぶっていたのかあまりはっきり思い出せません。覚えているのは私の知っている木の緑や海のきれいな青い色は町にはなくて、全部が真っ黒になっていてこわかった事だけです。

町の小学校へ行くと向こうからおばあちゃんが歩いているのが見えました。

お父さんもお母さんもさとしおじさんも

「お母さぁ−ん!!!」

とさけんで走っていきました。

私はおどろきとうれしさで声がぜんぜん出なかったけど「おばあちゃん、生きていたんだ!」とうれしい気持ちでいっぱいになっていっしょに走りました。

4人みんなでだきあいました。いっぱいいっぱいだっこし合いました。

おばあちゃんはとなりに住んでいる人の車に乗せてもらって高い場所へにげる事ができたそうです。

同じ町に住んでいるしんせきの人たちが助かったのか、どこのひなんじょにいるのかわかりませんでした。おばあちゃんを連れて仙台にもどって、それからしばらくいっしょにくらしました。食べ物はあったけれど、電気はつかなくて、夜はかいちゅうでんとうとランプを使いました。こわくなる前にすぐ目をつぶってねるようにしました。飲むお水はあったけれど、トイレを流すお水はおふろの水や雪をとかしてバケツで流しました。電気が使えるようになって家族みんなでごはんをたいて食べたのがおいしかったです。あの時のことを思い出すと電気やガス、水道って毎日ふつうに使えることはとてもすごいことなんだなと感じます。

少ししてから親せきの家は全てつなみに流されて、私をかわいがってくれた二人のおじさん、おばさんがなくなったと知りました。

助かった親せきの人たちも家は流されてしまってかせつじゅうたくに住んでいました。新しいおうちをたてたからもう大丈夫だよとお母さんが最近教えてくれました。

今私は小学校でぼうさいくんれんをしたり、授業でぼうさいについてクラスで話し合ったりしています。

少し前まで私は東日本大しんさいのことを忘れたいと思っていましたが、忘れてはいけないんだと考え直しました。なくなってしまった人たちのためにもこれから生まれてくる人たちに伝えるためにも、私は忘れません。

2014年10月 宮城県仙台市
渡辺羽音

 


サイト内容 ⇒ English Pages

Twitter

当プロジェクトについて
キャンプ参加募集要項
寄付受付について
協賛企業募集について
ボランティア参加について
当プロジェクトのQ&A
主催者について
メディア

★2014年ウインターキャンプ★
日程 スポンサー 募集要項
2014年ウインターブログ
羽音ちゃん・参加の意気込み
羽音ちゃん母・参加について
羽音ちゃんの作文 参加後の感想
羽音ちゃん母の作文 参加後の感想
羽音ちゃんの作文 震災体験
羽音ちゃん母の作文 震災体験

★2014年サマーキャンプ★
日程 スポンサー 募集要項
2014年サマーブログ
理子ちゃん・参加の意気込み
理子ちゃん母・参加について
理子ちゃんの作文 震災体験
理子ちゃん母の作文 震災体験

★2013年ウインターキャンプ★
日程 スポンサー 報告展示会
光祐君の作文 キャンプ参加について
光祐君の作文 震災体験
光祐君母の作文 キャンプ参加について
光祐君母の作文 震災体験

※ ENGLISH PAGES ※

About the Project
How to Donate
How to Become a Sponsor
How to Apply for a Camp (J)
About the Organizer
Media

★2014 Winter Camp★
Schedule Sponsors
2014 Winter Blog
Essay by Student: Swiss Camp
Essay by Mother: Swiss Camp
Essay by Student: After the Camp
Essay by Mother: After the Camp
Essay by Student: The Earthquake
Essay by Mother: The Earthquake

★2014 Summer Camp★
Schedule Sponsors
2014 Summer Blog
Essay by Student: The Earthquake
Essay by Mother: The Earthquake

★2013 Winter Camp★
Schedule Sponsors Exhibition
Essay by Student: Swiss Camp
Essay by Student: The Earthquake
Essay by Mother: The Earthquake

Twitter

Search This Site

RSS

QR Code

qrcode